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実践ログ

SEO・AI検索改善
の実践ログ

— 実施内容、観測結果、そして「因果を言えないこと」

これは、自社サイトnetsujo.jpで取り組んだSEO・AI検索改善の実践ログです。この記事は、以前に公開していた「実践ログ」の全面訂正版です。旧版には、後にGoogle公式ガイド(2026-06-29更新)で「作る必要はない」「特別な追加要件はない」と明記された施策を、あたかも有効な打ち手のように書いていた箇所がありました。実践ログである以上、書いた時点で正しいと判断していたことが後で覆ることはあります。その履歴ごと残すために、過去に何をやったかは消さず、今の評価を訂正として併記します。

netsujo.jpは開設が新しく、流入はまだごく小規模です。派手な成果は出ていませんし、出ていないものを出たとは書きません。この記事の価値は、うまくいった話ではなく、「実施したこと」「観測したこと」「因果として言えること・言えないこと」を分けて正直に並べることそのものにあります。

一つだけ、この記事全体の前提を先に置きます。Googleは公式ガイドで、生成AI検索のための最適化は検索体験のための最適化であり、つまりSEOそのものである、と述べています。AI検索に出るための特別な追加要件はなく、ページがインデックスされ、スニペット表示の対象になっていることが条件です。この前提を踏まえると、旧版で「AI専用の施策」として扱っていたものの多くは、位置づけを見直す必要がありました。

この記事の要点

  • これは自社サイトnetsujo.jpで取り組んだSEO・AI検索改善の実践ログであり、以前に公開していた実践ログの全面訂正版です。過去に何をやったかは消さず、今の評価を訂正として併記します。

  • Google公式ガイド(2026-06-29更新)は、生成AI検索のための最適化は検索体験のための最適化であり、つまりSEOそのものであると述べています。AI検索に出るための特別な追加要件はなく、ページがインデックスされスニペット表示の対象になっていることが条件です。

  • 施策ごとに実施日・実施内容・観測結果・今の評価を分け、因果を言えないこと、効果を確認できなかった施策も正直に開示します。うまくいった話ではなく、正直に並べることそのものにこの記事の価値があります。

— 01

実施した施策と、その後の観測・訂正

施策ごとに「実施日/実施内容/観測結果/今の評価(訂正含む)」の4点で記録します。実施日は自社が施策を行った日、Google公式の更新日(2026-06-29など)は公式見解が更新された日であり、両者は別のものとして区別します。

1

構造化データ(JSON-LD)の整備

実施日
2026年6月(サイト全体)
実施内容
Organization・WebSite・Article・BreadcrumbList・FAQPageなどのスキーマをJSON-LDで整備しました。ページ種別ごとにスキーマを割り当て、組織・人物・サイトを@idで相互参照しました。
観測結果
構造化データはGoogleのリッチリザルトテストで妥当と確認できました。ただし、「構造化データを入れたからAIの回答に載った」という因果は、観測できていません。
今の評価(訂正含む)
旧版は、構造化データをAI可視性の打ち手のように書いていました。これは訂正します。Google公式は「生成AI検索に構造化データは必須ではなく、追加すべき特別なschema.orgマークアップはない」と明記しています。構造化データはページ理解やリッチリザルト対象の用途では引き続き有効ですが、AIに載るための因果として断定はできません。なおFAQPageについては施策5で別途訂正します。
2

llms.txt / llms-full.txtの設置

実施日
2026年6月
実施内容
サイトのルートに、AI向けの要約ファイルllms.txtと、より詳細なllms-full.txtを設置しました。会社概要・主要ページ・問い合わせ導線を簡潔にまとめたものです。
観測結果
設置後、Google検索の表示・流入に、これに起因すると言える変化は観測できていません。
今の評価(訂正含む)
ここが旧版の最大の誤りでした。旧版はllms.txtを有効施策のように扱っていました。これを訂正します。Google公式ガイド(2026-06-29更新)は「Google検索に表示されるために、新しい機械可読ファイル・AIテキストファイル・マークアップ・Markdownを作る必要はない」と明記しています。llms.txtはGoogle公式ガイドにランキング要因として挙げられておらず、私たちも設置後にGoogle検索への効果を確認できませんでした。害があるわけではありませんが、「置けばAIに載る」ものではないと訂正します。この施策は「効果を確認できなかった施策」(後述の第3章)にも再掲します。
3

エンティティ整合(表記の統一)

実施日
2026年6月
実施内容
会社名・所在地・代表者名などの表記を、全ページ・全ファイルで統一しました。外部の知識ベースへの登録と相互リンクも行いました。
観測結果
サイト内の表記ゆれは解消できました。これがAIの認識精度を上げたかどうかは、単独では検証できていません。
今の評価(訂正含む)
表記の一貫性は、人にとってもクローラーにとっても読みやすさに寄与する基礎的な整備であり、これ自体は続ける価値があります。ただし「エンティティ整合をやったからAIに正しく載る」という因果は証明できていません。基礎の一部として扱い、単独の魔法とは位置づけないよう訂正します。
4

answer-first(結論先出し)の構成

実施日
2026年6月
実施内容
各記事の冒頭に要点を置き、結論から書く構成にしました。
観測結果
読み手にとっての分かりやすさは改善しました。AI回答への引用可否との因果は観測できていません。
今の評価(訂正含む)
旧版はこれを「AIに引用されるための書き方」として提示していました。Google公式は「生成AI検索のためだけに特定の書き方をする必要はない」と述べています。結論を先に書くこと自体は読者に有益なので続けますが、「AI専用の必須テクニック」という位置づけは訂正します。
5

ハブ&スポークのコンテンツ設計

実施日
2026年6月
実施内容
中心となるハブ記事と関連スポーク記事を内部リンクで束ねる設計にしました。
観測結果
関連記事間の回遊はたどれる状態になりました。順位・流入への寄与は、規模が小さく単独の効果として切り出せていません。
今の評価(訂正含む)
内部リンク設計は従来から有効な基礎SEOであり、この位置づけに変更はありません。AI固有の施策としてではなく、通常のSEO施策として続けます。
6

AIクローラーの許可

実施日
2026年6月
実施内容
主要なAIクローラーがサイトを巡回できるよう、robotsで許可しました。
観測結果
クロール自体は可能な状態になりました。「許可したから引用された」という因果は観測できていません。
今の評価(訂正含む)
クロールを許可しなければ引用候補に入らない、という順序関係は変わりません。ただしこれは前提条件であって、「許可すれば載る」十分条件ではありません。また、許可すると自社コンテンツがAIの学習・回答に使われ得るトレードオフがある点は、旧版どおり明記します。
7

タイトル・ディスクリプションの改善(CTR)

実施日
2026年6月
実施内容
表示回数はあるのにクリックが伸びないページを抽出し、タイトルとディスクリプションを検索意図に寄せて書き直しました。
観測結果
反映後も、クリック率が明確に改善したと言える変化は確認できていません。一部ページは横ばいのままです。
今の評価(訂正含む)
タイトル改善は検索エンジンへの反映と再評価に時間がかかり、短期では効果が出にくい施策です。現時点では「効果を確認できなかった施策」に近い状態であり、そのまま第3章に再掲します。継続観測の対象とします。
8

計測(GSC・GA4・ベースライン)

実施日
2026年6月(施策直前にベースラインを記録)
実施内容
施策前に各ページのインデックス状況・流入のベースラインを取り、以降はGSCとGA4で同条件の定点観測を続けています。
観測結果
新規に公開したページは、施策後にインデックスを獲得できました(GSCのURL Inspectionで確認)。これは検証可能な事実です。一方、順位形成や流入・問い合わせへの波及は、規模が小さく、まだ立っていません。
今の評価(訂正含む)
この施策は訂正なしで残します。実践ログの背骨は、まさにこの「観測を続けること」です。何が効いたかを因果として言うには、この定点観測を長く回す必要があります。

— 02

因果を言えないこと(仮説と事実の線引き)

上の記録で繰り返し出てきたとおり、施策の多くについて「これをやったからAIに載った/順位が上がった」という因果は、証明できていません。ここを曖昧にしないことが、この記事の主眼です。

事実として言えること

施策を実施した日、実施した内容、そして観測できた結果(例:新規ページがインデックスを獲得した、という検証可能な事実)。

仮説にとどまること

初期に感じた定性的な手応え(「AIの回答に社名が出やすくなった気がする」といった感触)は、因果を示すデータではなく、仮説段階です。母数が小さく、AIの回答はモデル・検索機能・地域・時点で変動するため、一度や二度の観測で断定はできません。

Google公式が示す前提

生成AI検索に出る条件は、インデックスされスニペット表示の対象であること以上の特別な要件はない、と公式は説明しています。個別施策とAI可視性を直接結ぶ因果は、公式にも保証されていません。

したがって、この記事は「成功事例集」ではありません。因果を言えるようになるには、観測期間を決め、同条件で計測を繰り返し、母数を積み上げる必要があります。私たちはその途中にいます。用語の整理はAIO・GEO・LLMOとは? Google公式に基づく用語の整理も参照ください。

— 03

効果が確認できなかった施策

成功例だけでなく、効果を確認できなかった施策も正直に記録します。

llms.txtによるGoogle検索への効果

設置しましたが、Google検索の表示・流入への効果は確認できませんでした。Google公式(2026-06-29更新)は「AIテキストファイル等を作る必要はない」と明記しており、ランキング要因としても挙げていません。

FAQ構造化データによるリッチリザルト表示

GoogleはFAQリッチリザルトの検索結果表示を2026年5月に終了しました。FAQ構造化データを残すこと自体は問題なく、Googleはページ理解には引き続き利用しますが、リッチリザルトとして検索結果に表示される効果は、もう期待できません。旧版がFAQPageを「表示効果のある施策」として書いていた点は訂正します。

タイトル・ディスクリプション改善によるCTR向上

書き直した一部ページのクリック率は横ばいのままで、現時点で改善は確認できていません。反映と再評価には時間がかかるため、失敗と断ずるのではなく、継続観測の対象とします。

これらを隠すと、実践ログは宣伝文になってしまいます。効果が出なかった記録こそ、次の判断材料になります。

— 04

チェックリスト(事実ベースで進めるために)

自社で同じことをする場合に、事実ベースで進めるための確認項目です。

  • 施策ごとに「実施日・実施内容・観測結果・評価」を分けて記録しているか。
  • 「実施した日」と「Google公式が見解を更新した日」を混同していないか。
  • 「観測できた事実」と「感触・仮説」を、文章の上で区別しているか。
  • AI可視性について、個別施策との因果を断定していないか(Google公式は特別なschema・特別な書き方・AIテキストファイルは不要としている)。
  • FAQ構造化データを、リッチリザルト表示の効果を期待して付けていないか(2026年5月に表示終了済み)。
  • 基礎SEO(クロール・インデックス・スニペット対象・内部リンク・モバイル表示)が整っているか。
  • 効果を確認できなかった施策も、隠さず記録に残しているか。
  • 観測期間を決めて、同条件で定点観測を繰り返しているか。

— 05

よくあるご質問

Q. llms.txtは置いたほうがよいですか?

Google検索への効果を期待して置く必要はありません。Google公式ガイド(2026-06-29更新)は「Google検索に表示されるためにAIテキストファイル等を作る必要はない」と明記しています。llms.txtはGoogle公式ガイドにランキング要因として挙げられておらず、私たちも設置後に効果を確認できませんでした。害はありませんが、限られた工数を割く根拠は乏しいです。

Q. FAQの構造化データは付けても意味がありますか?

リッチリザルトとして検索結果に表示される効果は、もう期待できません。GoogleはFAQリッチリザルトの表示を2026年5月に終了しました。ただし構造化データを残すこと自体は問題なく、Googleはページ理解には利用します。「表示が増える施策」としては扱わない、という今の評価です。

Q. 構造化データを入れればAIに載りますか?

その因果は証明されていません。Google公式も「生成AI検索に構造化データは必須ではなく、追加すべき特別なschema.orgマークアップはない」と述べています。構造化データはページ理解やリッチリザルト用途では有効ですが、AIに載るための因果として断定はできません。

Q. この記事に成果の数字が少ないのはなぜですか?

netsujo.jpは開設が新しく、流入がまだごく小規模で、因果として語れる成果が積み上がっていないためです。出ていない成果を出たとは書きません。検証可能な事実(例:新規ページのインデックス獲得)と、仮説にとどまる感触を分けて記録し、観測を続けている段階です。

— 06

削除・訂正した旧要素

この全面訂正版で、旧版から削除・訂正した要素を一覧にします。実践ログとして、何をどう改めたかも記録に残します。

  • llms.txtを有効施策として提示訂正(公式は「作る必要はない」と明記・当社も効果は確認できず・第1/3章)
  • FAQPageによるリッチリザルト表示効果訂正(2026年5月表示終了・第1/3章)
  • 構造化データとAI可視性の因果を示唆訂正(因果不明・第1/2章)
  • 初期の定性的手応えを成果のように提示仮説として明記(第2章)
  • 成功施策のみ掲載効果を確認できなかった施策を追加(第3章)
  • 実施日とGoogle公式更新日の混在区別を明記(全体)

まとめ

この実践ログの主眼は、成功を語ることではなく、「実施したこと」「観測したこと」「因果として言えること・言えないこと」を分けて正直に並べることです。Google公式ガイド(2026-06-29更新)が示すとおり、生成AI検索のための最適化は検索体験のための最適化そのもの、つまりSEOであり、特別な追加要件はありません。だからこそ、llms.txtやFAQリッチリザルトのように後で位置づけが変わった施策は訂正し、効果を確認できなかった施策も隠さず残します。因果を言えるようになるには、観測期間を決め、同条件で計測を繰り返す必要があります。私たちはその途中にいます。

この記事の著者

飯田 友広

飯田 友広

代表取締役

Netsujo株式会社 代表取締役。京都発のWeb3・AI実装スタートアップを2023年6月に創業。Webサイトを営業基盤として捉え、経営・営業・検索・生成AI・コンバージョン・計測を横断して課題と改善優先順位を整理する「Netsujo SIGNAL」を設計・運営。京都ビッグデータ活用プラットフォーム参画(小規模企業会員・ベンチャー)、同プラットフォーム発のワーキンググループ「Chain Up KYOTO」参画(2026-03-10)、IVS2026サイドイベント「なぜ京都でWeb3.0ビジネスなのか」を京都府庁旧議場で開催(2026-07-02・Netsujoとして主催、企画・登壇・運営/京都府デジタル政策推進課は共催)。京都美術工芸大学での講義・龍谷大学でのセミナー実績、ITコミュニティ「みやこでIT」(connpassメンバー609名・イベント162回以上・2019年2月から運営)運営。NPO法人NEMTUS理事、BAR KRYPTO運営。ソーシャル企業認証「S認証」認証企業(2026年2月認証・2026年4月公表)。技術領域はWeb3/ブロックチェーン/DID/NFT/生成AI/コミュニティ運営。

プロフィールを見る

この記事が向いている方

  • SEO・AI検索改善を、宣伝ではなく事実ベースの記録として進めたい方

  • 構造化データ・llms.txt・answer-firstなどの施策の「今の評価」を確認したい方

  • Google公式(2026-06-29更新)を踏まえて施策の位置づけを見直したい方

  • 観測を続けながらSEO・AI検索の改善を進めたい事業担当者

— 壁打ち相談

読者のよくある相談

記事を読んだ後に「自分の状況だとどう判断すべきか」を整理するための壁打ち相談を受け付けています。下記のような相談例が当てはまる方は、お気軽にご連絡ください。

Q. 自社サイトがAIや検索にどう説明されているか、まず確認したいです。

公開情報からの診断で、現状の見え方と基礎SEO(クロール・インデックス・スニペット対象)の整い方を一緒に確認します。

Q. 構造化データやllms.txtは、結局やるべきですか?

Google公式の位置づけを踏まえ、貴社の状況で工数を割く根拠があるかを一緒に整理します。

Q. 成果をどう計測すればよいか分かりません。

ベースラインの取り方とGSC・GA4での定点観測の組み方を、観測期間の設計とあわせてお手伝いします。

上記いずれかが該当する場合、初回30分の壁打ち相談で論点整理に対応します。記事に書ききれない個別事情を踏まえた判断材料が必要な段階こそ、壁打ちが活きやすいフェーズです。

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