SEO・AIO
AI検索・SEO改善
会社の選び方
— 診断・実装・計測の責任範囲で比べる
この記事の要点
この記事は、AI検索やSEOの改善を外部へ依頼する前に、依頼先を比べる基準を整理したいBtoB企業の担当者に向けたものです。
見るべきは会社の名乗りではありません。何を診断するか、何を成果物にするか、誰が実装するか、公開後に何を測るか、どこまで責任を持つか。この5つで比べます。
検索とAIの回答は外部要因で変わるため、順位や掲載を約束できる会社はありません。この記事も、特定の会社の優劣を判定するものではなく、確認の観点を示すものです。
AIO、GEO、LLMO、SEO、Web制作、アクセス解析。Webサイトの相談先を探すと、似た言葉と会社が並びます。名前が新しいかどうかは、担当してもらえる範囲の広さとは関係がありません。
選ぶときに見るべきなのは、会社が何と名乗っているかではありません。何を診断するか、何を成果物にするか、誰が実装するか、公開後に何を測るか、どこまで責任を持つか。この5つです。分析、判断、実装、公開、計測のどこかで受け渡しが切れると、レポートは残っても、サイトは変わりません。
なお、課題の所在から依頼先を判断する全体像はSEO会社・Web制作会社との違いを整理した記事で扱っています。この記事は、AI検索を含む改善を依頼する場面での確認手順に絞った内容です。
— 01
依頼目的を先に決める
依頼先を比べる前に、Webで何を動かしたいかを決めます。目的が決まると、必要な支援と成果物が自動的に絞られます。
認知
社名を知らない相手に、非指名の検索やAIの回答で見つけてもらう状態をつくります。
理解
サービス、対象、料金、実績を、誤解なく伝わる形に整えます。
比較
他の選択肢との違い、向き不向き、発注の条件を明確にします。
行動
問い合わせ、資料請求、面談予約まで進める導線をつくります。
測定
検索、AIでの言及、流入、問い合わせを分けて把握できるようにします。
たとえば「理解」が課題であれば、必要なのは記事の本数ではなく、サービスページの書き直しと料金表記の整合です。「測定」が課題であれば、原稿より先にGA4とSearch Consoleの整備が要ります。目的を決めないまま複数社の提案を並べると、比較の軸が揃いません。
— 02
支援会社の主な類型
相談先の類型を、得意な領域と確認したい点で整理します。どれが優れているという話ではありません。実際の対応範囲は各社で異なるため、以下は一般的な傾向として読んでください。
SEOコンサルティング
検索クエリ、競合、コンテンツ、技術課題を分析し、改善提案を行います。実装を含むかは会社と契約によります。
コンテンツ制作
記事、導入事例、ホワイトペーパーなどを制作します。サイト構造、コード、計測、営業導線まで扱うかは契約範囲によります。
Web制作会社
デザイン、CMS、フロントエンド、フォームなどを制作します。検索分析や公開後の継続改善を契約へ含むかを確認します。
アクセス解析
GA4、Search Console、BIツールなどを使い、流入と行動を分析します。修正案の実装担当が別になる場合があります。
AI検索・AIO支援
生成AIでの言及、引用、情報の整合などを扱います。用語の定義と手法が会社ごとに異なるため、実際の作業内容を確認します。
継続改善型
診断、優先順位づけ、仕様化、実装、公開、計測を一つのサイクルとして扱います。契約範囲と、既存の制作会社との役割分担を確認します。
類型そのものより、自社の目的に対して、診断・成果物・実装・計測のどこを埋めてもらえるかで決まります。複数社に分ける場合は、境界で作業が落ちないように、誰が仕様を書き、誰が公開を確認するかを先に決めます。
— 03
成果物を確認する
「改善提案」という言葉だけでは、納品物が分かりません。次の項目のうち、どこまでが契約に含まれるかを見積もり前に確認します。
分析
- 診断レポート
- 優先順位
- 対象URLの特定
原稿
- 修正文
- 見出し構成
- FAQ原稿
設計・実装
- ワイヤー
- デザイン
- コード
- CMS変更
- 構造化データ
- リダイレクト
計測
- GA4イベント
- ダッシュボード
- 公開確認
- 月次レビュー
レポートは受け取ったものの、サイトが変わらないまま数か月が過ぎる状態は、成果物の範囲を決めていない場合に起きます。診断結果が実装に届かない原因はSEOレポートが実装されない7つの理由で個別に整理しています。診断で何が分かり、何が分からないかはAIO診断の調査項目と限界をご覧ください。
— 04
誰が実装するか
提案を受けても、サイトが変わらなければ状態は動きません。実装の担い手は3通りあり、どれを選ぶかで契約の形が変わります。
支援会社が実装する
着手から公開までの速度は出やすい形です。一方で、既存の制作会社や保守契約との調整が必要になります。
既存の制作会社が実装する
サイトの構造と運用を理解している利点があります。支援会社の側は、制作会社が見積もりと実装をできる粒度の仕様をつくる必要があります。
社内が実装する
権限と技術が社内にある場合に有効です。レビューと公開後の確認を誰が持つかを、着手前に決めます。
「実装は御社でお願いします」とだけ書かれた提案は、実装の条件が不足している可能性があります。対象URL、変更内容、技術上の前提、完了条件のどれかが空欄であれば、社内でも制作会社でも着手できません。
— 05
AI検索の支援で確認すること
AI検索を扱う提案では、次の5点を確認します。判断の土台には、Googleが公開している生成AI機能向けの最適化ガイドの記載を使います(2026年7月10日更新・2026年8月6日確認)。同ガイドは、生成AI検索に向けた最適化は検索体験に向けた最適化であり、依然としてSEOであると説明しています。
1. GoogleのAI機能と、外部のAIサービスを分けているか
GoogleのAI OverviewsとAI Modeは、Google検索のコアランキング・品質システムと検索インデックスを土台にしています。ChatGPTやPerplexityなどのサービスは、それぞれ別の仕組みで動きます。両者を同じ施策で説明している場合は、何を根拠にしているかを確認します。
2. 不要な施策を必須として売っていないか
Googleは公式ガイドで、AI向けのテキストファイル(llms.txtなど)はGoogle検索側が無視するため、見え方や順位に影響しないと明記しています。コンテンツの細切れ化、AI専用のschema.orgマークアップ、AIのための書き換えも、いずれも要件ではないと説明されています。これらを「やらないとAIに載らない」と説明する提案は、公式の記載と食い違います。
3. 1回の質問だけで評価していないか
生成AIの回答は、同じ質問でも実行のたびに変わります。1回の画面を根拠に「載った」「載らない」と結論づける報告は、状態を表しません。質問群、対象サービス、反復回数、観測日が示されているかを確認します。当社では、観測条件を書面に残せることを最低条件としています。
4. 引用、流入、問い合わせを分けているか
AIの回答で引用されたことと、サイトへ訪問されたこと、問い合わせが届いたことは別の事象です。GoogleのAI機能での表示状況は、対象プロパティで利用できる場合、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート(Generative AI performance report)で一部を確認できます。段階的な提供のため、すべてのプロパティで使えるとは限りません。実データと突き合わせるかどうかを、契約前に聞きます。
5. 誤った説明が出たときの直し方があるか
自社の説明が古い情報や誤った内容で出てくることがあります。公式サイト、外部プロフィール、過去記事のどこを正本として整えるのかまで扱うかを確認します。反映の時期は外部サービス側の都合で決まるため、期日を約束できる性質のものではありません。
AI上の見え方をどう測るかはAI可視性の測り方で、llms.txtの扱いはllms.txtの現状整理で詳しく扱っています。
— 06
費用が変わる条件
料金は、記事の本数だけで決まりません。次の条件のどれが自社に当てはまるかで、必要な作業量が変わります。
- 対象サイト数とページ数
- CMSの種類とコード改修の要否
- 既存の制作会社との分担
- Search Console・GA4の接続可否
- 調査対象のAIサービス
- 質問数と反復回数
- 事例・取材の有無
- 法務確認と多言語対応
- ダッシュボードの構築
- 継続期間
「AIO対策一式」という単位では、複数社の見積もりを比べられません。見積書には、作業、成果物、回数、対象外の範囲、追加費用が発生する条件を書き分けてもらいます。費用の内訳の考え方はAIO対策の費用と見積もりの確認点で整理しています。当社の料金は料金ページを正本としています。なお、この記事は当社以外の価格水準を調べたものではありません。
— 07
発注前の10の質問
当社が実務で使っている確認項目です。普遍的な正解ではありませんが、同じ質問を各社へ投げると、回答の粒度の差がそのまま比較材料になります。
- 1
私たちの事業目標を、何で確認しますか
- 2
診断はどのデータを使いますか
- 3
GoogleのAI機能と外部のAIサービスを、どう分けて扱いますか
- 4
変更対象のURLは特定されますか
- 5
修正文とコードの仕様は含まれますか
- 6
誰が実装しますか
- 7
公開後の確認は誰が行いますか
- 8
何を成果指標にしますか
- 9
効果を約束できない範囲を説明できますか
- 10
契約終了後に、データと成果物は残りますか
— 08
根拠を確認したい提案の表現
次の表現が提案書に出てきた場合は、根拠を1つずつ確かめます。表現そのものが不正だという話ではなく、確認しないまま契約すると、あとで検証できなくなるという意味です。
| 提案書の表現 | 確認したいこと |
|---|---|
| AI検索で必ず1位になる | 検索とAIの回答は外部要因で変わります。順位や掲載を約束できる立場にある会社はありません。 |
| 一定期間で必ず引用される | 引用の有無は観測できますが、時期を確約できる性質のものではありません。 |
| llms.txtを置けばAIに推薦される | Googleは公式ガイドで、こうしたファイルをGoogle検索が無視すると明記しています。 |
| 大量の記事生成だけで改善する | Googleは、ページ数の多さが品質や関連性の証明にはならないと説明しています。 |
| 独自スコアの計算式は開示できない | 検証できない数値は、社内の意思決定の根拠に使えません。 |
| Google内部の指標を使っている | Googleは、内部のランキング・AIシステムへ第三者ツールがアクセスすることはないと明記しています。 |
| 実装担当は決まっていない | 実装の担い手が決まらないままでは、提案は公開まで届きません。 |
| 公開後の確認は含まない | 公開してから確認するまでが一連の作業です。誰がいつ確認するかを見積もりに含めます。 |
検索とAIの回答は外部要因で変動します。成果を約束する提案は、制御できない結果を約束していることになるため、約束できない範囲を説明できるかどうかを併せて確認します。
— 09
Netsujo SIGNALの支援範囲
Netsujo SIGNALでは、事業の目標を確認したうえで、公開情報、検索、生成AI、サイト構造、問い合わせ導線を段階に分けて診断します。必要な改善は、対象URL、修正文、コードの変更内容、確認方法を含む仕様へ整理します。
実装は、社内担当者、既存の制作会社、当社の提携エンジニアのいずれでも進められます。制作会社を変更していただく必要はありません。一方で、検索順位、AI回答への掲載・引用、アクセス数、問い合わせ数を保証することはできません。外部評価の形成、被リンク獲得、広告運用、SNS運用は標準の範囲に含みません。
最新のプラン、料金、対応範囲は料金ページとAI検索対応の支援ページを正本としています。
よくあるご質問
SEO会社と、AI検索対策の専業をうたう会社では、どちらへ頼むべきですか。
会社の種類で決めるのではなく、この記事の5つの観点、つまり何を診断し、何を成果物にし、誰が実装し、公開後に何を測り、どこまで責任を持つかで比べることをおすすめします。Googleは公式ガイドで、生成AI検索に向けた最適化は検索体験に向けた最適化であり、依然としてSEOであると説明しています。土台となるSEOの実力と、AI側の観測条件を示せるかの両方を確認してください。
「llms.txtが必須」と言う会社は避けるべきですか。
断定する前に根拠を聞いてください。Googleは公式ガイドで、llms.txtなどのファイルをGoogle検索は無視するため、順位や見え方に有利にも不利にも働かないと明記しています。設置そのものに害があるという説明ではありませんが、「必須」「これがないとAIに載らない」という説明は公式の記載と食い違います。
「必ずAIに載せます」という約束は信用できますか。
生成AIの回答は、モデルの更新、検索機能の有無、地域、時点で変わります。Googleの側も、AI機能に表示される前提はページがインデックスされスニペット表示の対象であることまでで、それ以上の約束はしていません。掲載や順位を保証する提案は、制御できない結果を約束していることになります。当社も、検索順位、AI回答への掲載・引用、アクセス数、問い合わせ数を保証しません。
見積もりを比較できる形に揃えるには、どうすればよいですか。
「AIO対策一式」という単位では比較できません。作業、成果物、回数、対象外の範囲、追加費用が発生する条件を、見積書へ書き分けてもらってください。金額の前に前提を揃えると、同じ土俵で比べられます。当社の料金は料金ページを正本としています。
時間がないとき、どこから確認すればよいですか。
成果物の範囲、実装の担い手、公開後の確認担当、約束できない範囲の説明、の4点を優先してください。当社の実務での優先順であり、普遍的な正解ではありません。この4点が空欄のまま進む案件は、公開まで到達しにくくなります。
この記事の著者

飯田 友広
代表取締役
Netsujo株式会社 代表取締役。京都発のWeb3・AI実装スタートアップを2023年6月に創業。Webサイトを営業基盤として捉え、経営・営業・検索・生成AI・コンバージョン・計測を横断して課題と改善優先順位を整理する「Netsujo SIGNAL」を設計・運営。京都ビッグデータ活用プラットフォーム参画(小規模企業会員・ベンチャー)、同プラットフォーム発のワーキンググループ「Chain Up KYOTO」参画(2026-03-10)、IVS2026サイドイベント「なぜ京都でWeb3.0ビジネスなのか」を京都府庁旧議場で開催(2026-07-02・Netsujoとして主催、企画・登壇・運営/京都府デジタル政策推進課は共催)。京都美術工芸大学での講義・龍谷大学でのセミナー実績、ITコミュニティ「みやこでIT」(connpassメンバー614名・イベント167件・2019年2月から運営)運営。NPO法人NEMTUS理事、BAR KRYPTO運営。ソーシャル企業認証「S認証」認証企業(2026年2月認証・2026年4月公表)。技術領域はWeb3/ブロックチェーン/DID/NFT/生成AI/コミュニティ運営。
プロフィールを見るこの記事が向いている方
AI検索やSEOの改善を外部へ依頼する前に、比較の基準を揃えたいBtoB企業の経営企画・事業担当
SEO会社、制作会社、解析会社、AIO支援の役割分担を整理したい方
受け取った提案が実装まで届く内容かどうかを判断したい方
— 壁打ち相談
読者のよくある相談
記事を読んだ後に「自分の状況だとどう判断すべきか」を整理するための壁打ち相談を受け付けています。下記のような相談例が当てはまる方は、お気軽にご連絡ください。
Q. うちの場合、どの類型へ頼むのが合いますか?
目的、成果物の範囲、実装の担い手を一緒に整理し、いま埋まっていない部分から着手順を決めます。
Q. 複数社の提案を比べられる形に揃えたいです。
作業、成果物、回数、対象外、追加費用の条件を揃えると、同じ土俵で比較できます。
Q. 既存の制作会社を変えずに進められますか?
制作会社が見積もりと実装をできる粒度の仕様をお渡しする形で進められます。
上記いずれかが該当する場合、初回30分の壁打ち相談で論点整理に対応します。記事に書ききれない個別事情を踏まえた判断材料が必要な段階こそ、壁打ちが活きやすいフェーズです。
Web営業基盤|Netsujo SIGNAL
依頼先を決める前に、現状を確認する
公開情報からの診断、GA4・Search Consoleの分析、原稿・構造化データ・計測の仕様化から実装まで伴走します。検索順位やAI回答への掲載を保証するものではありません。