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AI可視性の調査方法論

METHODOLOGY VERSION: v3.0LAST UPDATED: 2026-07-07

このページでは、SIGNAL Labと無料Web営業基盤診断のAI検索可視性観測で実際に運用している観測手順を公開します。記載しているのは現在動いている方法のみで、理想値や未実装の手法は含みません。方法を変更した場合はバージョンを更新し、履歴を残します。

AIO・AI可視性の定義

本Labでいう AIO は AI Optimization(AI検索最適化)を指します。ChatGPT・Gemini・Perplexity等のAI検索が、企業・サービスを正しく理解し、正確に参照できるよう公開情報を整える取り組みです。セキュリティ分野の略語やオールインワン(All-in-One)とは無関係です。

AI可視性とは、AIの回答の中で「ブランドが言及されるか」「公式サイトが引用されるか」「事業内容が正確に説明されるか」を指します。

測定対象のAIエンジン

  • OpenAI Web Search(gpt-4o) — Responses API のWeb検索ツールを使用。回答テキストと引用URLを取得します。
  • Perplexity Sonar — 対応実装済みですが現時点では未有効です(本ページ公開時点の計測はすべて OpenAI Web Search のみ。有効化した場合は計測にエンジン名を明記し、バージョンを更新します)。

いずれもAPI経由の観測であり、一般向けのChatGPT・Perplexity製品の画面上の回答と完全に同一であることは保証されません。

固定質問セット

定点観測(ベースライン計測)は、固定20問を同一条件で実行します。カテゴリは4種類です。

  • 会社推薦(例:「AIO対策を依頼できる会社を教えて」)× 5問
  • 問題解決(例:「ChatGPTに自社名が出ない原因は?」)× 5問
  • 発注判断(例:「AIO対策の費用相場は?」)× 5問
  • 対象企業(例:「BtoB技術サービスのAIO対策では何をする?」)× 5問

個別サイトのAI検索可視性観測は、指名・サービス・課題・最新の4系統のプロンプトを対象ごとに生成し、各プロンプトを複数回(既定2回)実行します。

判定基準

  • ブランド言及 — 回答テキストに対象の会社名(表記ゆれ含む)が含まれるかを機械判定します。
  • 公式サイト引用 — 回答の引用URL群に対象の公式ドメインが含まれるかを機械判定します。言及と引用は別の指標として扱います。
  • 正確性・鮮度 — AIによる自動仮判定(本人申告の事業内容・回答抜粋との突合)ののち、人間が確認して確定または棄却します。自動仮判定のみで「誤情報」と断定しません。レビュー状態(automatic / human_verified / dismissed)を保持します。
  • 競合の特定 — 回答抜粋からの人手確認を前提とし、自動で断定しません。

段階別観測(スコアではなく、どこで詰まるか)

AI可視性は1つの総合スコアで表すよりも、「どの段階で詰まっているか」で見るほうが打ち手につながると考え、そのように設計しています。単一の点数は改善の打ち手を示さないため、主表示にはしません。観測は次の段階に分解します。

段階何を観測するか参考加重
公式情報の一貫性公式サイト・プロフィール間で事業内容の記述が一貫しているか10%
クロール・インデックスAI・検索のクローラが到達・インデックスできる状態か15%
取得(retrieval)関連質問で、対象ページが候補として取得されるか20%
引用の選択取得された中で、実際に引用として提示されるか(citation selection)15%
引用の吸収提示された引用が、回答本文の主張に実際に使われるか(citation absorption)15%
主張の正確性回答内の各主張が、公式事実と一致するか(atomic claim 単位で判定)25%
サイト内動線流入後にサイト内で目的の情報へ到達できるか別軸
コンバージョン問い合わせ・申込など行動に至るか別軸

参考総合スコアは、計測できた段階だけを加重平均した補助指標です。未計測の段階は0点扱いせず分母から外し、「どれだけ計測できたか(計測率)」を必ず併記します。サイト内動線・コンバージョンは別軸のため、この加重には含めません。

引用の選択と吸収を分けて見る

「引用された」ことと「回答に使われた」ことは別です。両者を分けて観測します。

  • 引用の選択(citation selection) — 取得された情報が、回答の引用として実際に提示されたか。
  • 引用の吸収(citation absorption) — 提示された引用が、回答本文の主張に実際に使われたか。引用として並んでいても、本文の主張に反映されていなければ吸収されていないと見なします。

引用されているのに回答に反映されない状態と、そもそも引用されない状態は、打ち手が異なるため区別します。

正確性は主張(atomic claim)単位で判定する

情報正確性は「公式サイトが引用されたから正確」とは推定しません。回答を1つずつの事実主張(atomic claim)に分解し、公式事実と突き合わせて判定します。

  • 正確性 = 裏づけのある事実主張 ÷ 検証可能な事実主張
  • 一部裏づけ(partially_supported)は分母に残しますが、過大評価を避けるため分子には数えません。
  • 検証可能な事実主張が0件のときは、代理指標で断定せず「未判定」とします。

根拠レベルと出典種別の凡例

実験・調査で示す主張には、根拠の強さと出典の確度を色とラベルで併記します。

根拠レベル

  • 確立一次情報・査読研究で確認された、確度の高い前提。
  • 観測のみ自社観測で変化を確認したが、因果は断定できない段階。
  • 仮説(未検証)仮説として提示するが、裏づけはまだ十分でない。
  • 反証(Google検索)公式説明により、少なくともGoogle検索の可視性・ランキングへの影響は否定された。

出典種別

  • Google公式・一次情報プラットフォーム提供元の公式説明や一次資料。その仕様に関しては確度が高い。
  • 査読済み研究査読を経た学術論文。方法と結論が第三者検証を受けている。
  • プレプリント・未査読未査読の先行研究や業界レポート。参考にとどめ、断定に使わない。
  • 自社仮説・自社観測当社が立てた仮説や単一プロバイダでの観測。未確立であり因果は断定しない。

変動性への対応

  • AIの回答は実行ごと・時点ごとに変動するため、単発の回答を確定結果として扱いません。
  • 個別スキャンはプロンプトごとに複数回実行し、割合(率)で評価します。
  • 定点観測は固定質問・同一エンジン・同一条件で月次比較します。
  • 施策と観測値の変化について、因果関係を安易に断定しません(実験記録に因果断定可否を保持します)。

調査の限界

  • 定点観測(v1)は各質問1回実行です。試行回数の増加(各3回以上)を次バージョンで予定しています。
  • API経由の観測であり、ログイン状態・地域・履歴によるパーソナライズは反映されません。
  • 質問は日本語のみです。
  • Web施策がAIの回答に反映されるまでのラグ(インデックス反映)は制御できません。
  • 正確性判定は本人申告と回答抜粋の突合に基づくため、申告の範囲外は判定できません。

方法論バージョンと更新履歴

バージョン内容
v3.0参考総合スコアより失敗段階(stage)を優先表示。引用の選択と吸収を分離し、正確性を atomic claim 単位で判定。llms.txt を Google 検索対策として扱わない(2026-06-15 Google 公式)。2026-07-07 更新。
2026-07-02.v1初版。固定20問(4カテゴリ×5)・OpenAI Web Search(gpt-4o)・各1回・言及/公式引用の機械判定。

質問セット・判定基準・実行回数・エンジンを変更した場合はバージョンを更新し、この表に履歴を追記します。異なるバージョン間の数値は直接比較しません。

非保証事項

本方法論および観測結果は、検索順位・AI回答への掲載・引用・推薦・問い合わせ件数を保証するものではありません。観測値は「その時点・その条件での結果」であり、AIサービスの仕様変更等により将来の結果は変わりえます。

この方法論で、貴社のAI可視性を観測できます