口コミと地域での活動。そこに、自分たちの Web サイトを加える
——バールバロでは、普段どのような立場で仕事をされていますか。
塚崎さん: 父母と 3 人で家族経営をしていて、自分にもある程度の裁量があります。経営に関わりながら、カットやパーマなどの施術もしています。
——新しいお客様は、どこからお店を知ることが多いのでしょうか。
塚崎さん: もともとは口コミがほとんどでした。今も口コミが中心ですが、お店の外に出て地域で活動しているので、そこで知ってくださる方もいます。子どもたちの美容師の職業体験も、その一つです。
2020 年に僕がバールバロで仕事を始めてから、それまであまり動いていなかったホームページを更新するようになりました。Google マップではなるべく写真を更新して、ホームページでは毎週ブログを書いています。Google マップの検索から来てくださる方も少しずつ出てきました。ただ、今も中心にあるのは、口コミと顔の見える活動ですね。
——有料の集客媒体がある中で、自社サイトを大切にする理由は何でしょうか。
塚崎さん: バールバロでは、ホットペッパービューティーのような有料の集客媒体は使っていません。自分たちの顔が見える範囲を広げたいので、自分たちのプラットフォームをつくっています。
同業の方には大手集客媒体の中にしかブログやお店の情報がない人も多いのではと思います。ただ僕としては、自分たちの強みを伝える場所を他社のサービスに全部預けるのではなく、自分が管理できる形=自分の場所を持つ形でも持っておくことが望ましいのではと考えているんです。
——「自分の場所を持つ」というのは、将来のためでもありますか。
塚崎さん: 30 代、40 代は現場で働くことができたとしても、50 代や 60 代に同じやり方ができるかはわかりません。そのとき、ただ年齢を重ねた美容師として見られるのか、「これまでこんなことをやってきたから、この美容室があるのだ」とストーリーを伝えられるのか。これはお客様に届けられるものが明確に違ってくると思います。すぐに成果が出るような取り組みではないとしても、活動記録や発信を積み上げられる形で残しておける自分の場所が必要だと感じています。
「Web サイトを直す前に、対面で知ってもらうことが必要では?」
——SIGNAL を使って、実際にどのような改善をしましたか。
塚崎さん: ホームページ内の改善提案をもらって、一部を修正しました。指摘の意味は分かるし、まだ足りないところもあると思っています。ただ、今の僕は Web 上の集客より、職業体験など地域に出ていく活動に多くの時間を使っています。毎週 Web サイトを直すことが、現場の優先事項にはなっていませんでした。
それに、地域の小さなお店だとホームページを見る人の多くはすでに店の名前を知って検索していると思うんです。だったら先に「バールバロを知ってもらう機会」を増やさないといけないのでは、と。サイトの中を整えることが大事なのは分かります。でも、そこに来る前の認知をどう広げるかが悩みでした。
Netsujo・飯田: ありがとうございます。Netsujo SIGNAL で目指しているのは、こちらから一人ひとりに売り込むだけでなく、関心を持った人が自身で見つけ、理解し、相談したいと思える状態をつくることです。ただし、今日の集客を支える地域活動をやめて Web に置き換える、という話ではありません。
塚崎さんとは以前からお話しているものですが、少子高齢化等に伴う地域の人口構成の変化や 2028 年に開業予定の「京都アリーナ」(京都府向日市寺戸町西ノ段 5 番地、2028 年 10月開業予定の施設。主な用途:プロバスケットボールチーム「京都ハンナリーズ」の新しい本拠地(B リーグプレミア対応)、屋内スポーツ大会、コンサート、イベントなど)を見据えた活動を推進していくには、やはり Web 上でのポジションを作っていくことも大事だと思うんです。
現在は店名で指名検索してくれる人が中心でも、近い将来に初めて地域を訪れる人にも知ってもらうために今から自社サイトに情報を積み上げる考え方があります。そうした中長期の目的を、SIGNAL の改善提案に反映させてはどうでしょうか。
塚崎さん: 僕も 2 年後に向けて、実体験をもとにしたブログを書いたり、普段使う AI とホームページをつくったりしているんです。だから、やりたいこと自体は SIGNAL の考え方と近い。ただ、そのつながりが SIGNAL 側に十分伝わっていなかったんだと思います。使い倒します!
制作 AI があるのに、なぜ SIGNAL に戻るのか
——改善提案を実行するとき、手間に感じたことはありますか。
塚崎さん: ホームページは AI を使ってつくっています。SIGNAL の改善提案を制作側の AI に渡すと、そこで「次はこうしよう」という相談が続くんです。その AI には普段から自分の活動や考えも伝えているので、どうしてもそっちで話を進めてしまう。もう一度SIGNAL に戻るのは、少し手間に感じていました。
Netsujo・飯田: 普段お使いの AI でも修正案は出せます。しかし、Netsujo SIGNAL は Web サイトを「発見され、理解され、行動につながる営業基盤」に成長させていくために生まれた専用の AI エージェント活用システムです。よって、この目的を達成するためにはやはり Netsujo SIGNAL からの提案を中心にしていただくことが望ましいかなとは思っています。
とはいえ、サイト制作から改善確認までの往復が負担であることは否定できないので今後のバージョンアップ等で対応していきたいです。
塚崎さん: そうなんですね。自分の AI はお店の日々の動きを把握していますが、SIGNALには 2 年後の目標や今の活動を十分に設定しきれていませんでした。そこを合わせれば、提案の受け止め方も変わると思ったので調整してみます。
Netsujo・飯田:SIGNAL は一般公開している Web サイトの状態を分析しますが、そこからその Web サイトが実現したい目的やゴールを正確に読み解くことは難しいです。そこで、人間の頭の中にある事業目標や公開されていない活動の意図などシステム内部で設定いただくようにしています。こうすることで、Web サイトの現状と目指す姿の差分から的確な改善施策を考えていくことができるのです。
塚崎さん: 「目的を編集」のところを、結構大ざっぱに設定していたのかもしれません。バールバロだけでなく、シャンプーや絵本の取り組みについても、目標を整理してもう一度使ってみます。
シャンプーを売りたい。でも、今の言葉は「知っている人」向け
——Web での販売という点では、オリジナルシャンプーの話も出ました。
塚崎さん: シャンプーの売上を EC で伸ばせたら、Web 施策対応の優先順位も変わると思います。ただ、今は関係のある人に買ってもらう動きが中心で、知らない人にどう届けるかがまだ見えていません。ブランディングやコピーも、すでに商品を知っている人向けになっていると感じています。
Netsujo・飯田: 美容室への来店とシャンプーの販売を、同じ目標で一括りにしないことが大切かもしれません。シャンプーを新しい人にも届けたい場合、誰に何を伝え、どこから商品ページに来てもらい、購入につなげるかという別の設計が必要です。販売体制と目標を整理できれば、Netsujo SIGNAL で確認すべき改善点も具体化できます。
塚崎さん: 目標設定をちゃんとつくって、シャンプーや絵本についても使ってみます。
既存ブログの見直しと、新しい記事の提案
——今後の発信について
塚崎さん: 毎週 note などで発信していた場合、その内容も見てもらえるんでしょうか。また、何を書いたらいいかという提案も受けられるんですか。
Netsujo・飯田: 公開されているページの状態を確認し、改善を検討する機能があります。また、「次にどのようなブログ記事を書くか」を提案する機能は現在開発中です!
一方、SNS の投稿や対話を SIGNAL へ直接取り込む連携については、API の費用や提供条件が外部サービス動向に左右されることから、当面は実装を見送る方針です。
塚崎さん: 僕は毎週書きたいことがあるので、「何を書こう」より「どれを書こう」で悩みます。でも周りには、発信したくても何から始めればいいか分からない人がたくさんいるんです。そういう人たちにとって、次に取り組むべきことを提案してくれる仕組みには価値があると思うので新機能を楽しみにしておきます!
「役に立ちそう。でも月額 7 万円は壁になるのでは?」
——SIGNAL が向いている人について、率直な意見もありました。
塚崎さん: すでに発信していて、見てくれるユーザーもいるのに成果につながらない企業や組織なら、Web サイト上の発信方法を改善していく価値が高いんじゃないかと思います。一方で、そもそも何を発信すればいいか分からない人にも必要な支援ですよね。ただ、月額7 万円という価格がハードルになる場合もあると思いました。
Netsujo・飯田: 率直なご意見をありがとうございます。現時点では価格を下げることより、「継続して改善を考えられる仕組みの利用価値」をしっかり伝えていきたいと考えています。仮に Web コンサルを単発で発注した場合、費用的には安く収まることもあるかと思いますが、Web や AI を取り巻く環境は目まぐるしく変わっていきますので、スポットでアドバイスを受けたとしても数ヶ月後には無効になっている可能性もありますし課題の種類ごとに判断が必要になります。Netsujo SIGNAL はこうした状況を前提として長期で伴走し、価格以上の価値を届け続けるの仕組みを目指しています。
同じ美容師や技術職の人へ——自分の仕事が残る場所を持ってほしい
——最後に、同業の方へ伝えたいことはありますか。
塚崎さん: 技術で差別化したい・地域密着で頑張りたいと、みんなそれぞれ工夫しています。でも美容師や技術職の人は、マーケティングやほかの業界に触れる機会が少ないこともあります。やろうと思って動けなかった人、始めたけれど続かなかった人に、自分で発信を積み上げる方法があると知ってほしいです。
大手集客媒体を否定したいわけではありません。自分たちオリジナルのプラットフォームを併せ持つのが大事かなということです。時間はかかるかもしれませんが、1 つ、2 つと積み重ねていったものは、自分たちの大切な価値になっていくと思います。
Netsujo から:提案が正しくても、実行につながらなければ意味がない
今回の取材で明らかになった課題は、改善提案の内容だけではありません。認知拡大とサイト内の改善の優先順位、店の来店と商品の EC 販売の目的の違い、制作 AI との作業の往復、目標設定の分かりにくさ、サイト切り替え時の迷い、記事提案への期待、価格と事業段階の適合性です。
Netsujo SIGNAL は事業の目標を明確にしたうえで、公開情報に何が伝わっているかを確かめ、実行できる改善につなげることを目指します。取材で受け取ったご指摘やご提案は、製品の改善と今後の検証に生かしていきます。
自社サイトはあるが、何から直せばよいか分からない方へ。Netsujo SIGNAL の無料 Web 診断では、公開サイトの情報や検索・生成 AI に向けた情報の伝わり方を確認し、改善に向けた最初の着手点を整理します。カード登録は不要で有料契約への自動移行もありません。ぜひご活用ください。

