Web3・ブロックチェーン
Web3コンサルの費用
固定価格と個別見積もりの契約形態、支払条件、費用を左右する要因を、当社の公開実価格データで解説する
Web3コンサルティングの費用は、依頼フェーズ・成果物・契約形態で大きく変わります。そのため、本記事は市場全体の平均価格を示す記事ではありません。京都のWeb3開発企業Netsujoが公開している料金を一次情報として、構想整理、PoC設計、発注前監査、開発の費用構造と、見積もりを比較するときの確認項目を解説します。金額は2026年7月11日時点の当社価格であり、他社の料金を代表するものではありません。
この記事の要点
Web3コンサルの費用は「どのフェーズを依頼するか」と「契約形態」で決まります。当社の場合、構想段階の固定価格パッケージは40万円〜80万円(税抜)、カスタムの構想・要件定義は50万円〜200万円です。
契約形態は「固定価格型」(スコープ・金額・期間を事前確定)と「個別見積もり型」(要件に応じてフェーズ分割で見積もり)に大別されます。当社は、発注前の意思決定材料づくりに、金額・期間・成果物が事前確定する固定価格型を用意しています。
費用を左右する主要因は、法務・規制対応の範囲、セキュリティ監査の要否、チェーン選定、成果物の粒度です。金額だけでなく「何が含まれ、何が含まれないか」の確認が見積もり比較の前提になります。
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結論: 費用はフェーズと契約形態で決まる
Web3コンサルの費用は、サービスの優劣ではなく、「検討のどの段階を」「どの契約形態で」依頼するかによって決まります。
Web3コンサルティングとは、ブロックチェーン・NFT・トークンなどの技術を事業に使うべきかの判断、技術選定、PoC(概念実証)の設計、発注先の評価などを、事業会社の立場に立って支援するサービスです。システム開発そのものとは区別され、「作る前の意思決定」を扱います。コンサル会社の選び方や失敗パターンはWeb3コンサルティング会社の選び方で解説しているため、本記事は費用と契約形態に絞ります。
費用が変動する構造を先に示します。
| 変動要因 | 費用への影響 |
|---|---|
| 依頼フェーズ | 構想整理→PoC設計→開発と進むほど作業量が増え高額になる |
| 契約形態 | 固定価格型は金額確定、個別見積もり型は要件次第で変動 |
| 法務・規制対応 | トークン設計など規制に関わる範囲が広いほど増加 |
| 成果物の粒度 | 口頭助言のみか、稟議に使える文書一式かで工数が変わる |
「Web3コンサルの費用はいくらか」という問いは、この4要素を決めないと答えが定まりません。以降では、当社が公開している実価格を例に各要素を具体化します。
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当社の実価格データ(2026年7月時点・税抜)
当社の場合、構想〜発注前段階のコンサルティングは固定価格40万円〜80万円で提供し、それ以降は個別見積もりに切り替えています。以下はすべて、当社の料金ページ(/pricing)で公開している実データです(税抜)。市場全体の平均を示すものではありません。
固定価格パッケージ(Web3関連2本)
| パッケージ | 価格 | 期間 | 主な成果物 |
|---|---|---|---|
| Web3 PoC設計パッケージ | 80万円 | 4週間 | 技術選定レポート/PoC設計書(KPI・撤退基準含む)/本番移行時の概算見積もり/社内稟議用エグゼクティブサマリー |
| スマートコントラクト発注前監査パッケージ | 40万円 | 2週間 | 設計書・GitHubの構造解析/4観点40項目チェックレポート/優先度付き改善推奨リスト/本格監査への引き継ぎ資料 |
いずれも、記載スコープ内であれば追加費用は発生しません。スコープ外の作業が必要になった場合は、事前に見積もりを提示してから着手します。両パッケージは構想・発注前段階の設計と監査を範囲とし、PoCの本番実装やセキュリティ監査会社による正式監査は含みません。
カスタム(個別見積もり)のフェーズ別レンジ
| フェーズ | 価格レンジ | 期間目安 |
|---|---|---|
| 構想・要件定義 | 50万円〜200万円 | 2〜4週間 |
| PoC・プロトタイプ | 200万円〜800万円 | 1〜3ヶ月 |
| MVP(限定リリース) | 500万円〜1,500万円 | 3〜6ヶ月 |
| フルスケール開発 | 1,500万円〜 | 6ヶ月〜1年以上 |
PoC以降は「コンサルティング」より「開発」の性格が強くなります。開発費用の内訳と変動要因はブロックチェーン開発の費用で詳細に解説しているため、本記事では構想〜発注前のコンサル費用を中心に扱います。
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契約形態: 固定価格型と個別見積もり型
Web3コンサルの契約形態は「固定価格型」と「個別見積もり型」に大別されます。当社の場合、「発注前の意思決定材料」づくりには固定価格型を、「継続的な伴走」や要件が固まった案件には個別見積もり型を割り当てる方針です。
| 観点 | 固定価格型 | 個別見積もり型 |
|---|---|---|
| 金額 | 事前確定(例: 80万円) | 要件確定後に提示 |
| 期間 | 事前確定(例: 4週間) | フェーズごとに設定 |
| スコープ | パッケージで定義済み | ヒアリングで個別定義 |
| 向く場面 | 稟議用資料が必要・初回の依頼 | 要件が固まっている・長期の伴走 |
| 注意点 | スコープ外は別途見積もり | 総額が着手前に確定しない |
固定価格型の利点は、稟議の場で「金額・期間・成果物」を確定情報として説明できることです。個別見積もり型の利点は、自社固有の要件(既存システム連携、特殊な規制環境など)に合わせてスコープを設計できることです。
当社の場合、両者を「まず固定価格パッケージで意思決定材料を作り、進む判断になったら個別見積もりの開発フェーズへ移る」という順で接続しています。パッケージ利用後に本格開発を依頼する義務はなく、成果物のみで完結できます。他ベンダーへ発注する場合の引き継ぎ用ドキュメントも提供します。
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支払条件・税・その他の実費(当社の場合)
契約形態と同じく、支払条件も見積もり比較の確認項目です。当社の公開条件は次のとおりです。
- 支払い:着手金50%/検収後50%の2回払いが標準です。請求書発行から30日以内の振込です(相談に応じます)。
- 消費税:記載価格はすべて税抜です。
- 交通費:京都・大阪府内の打ち合わせは交通費込み、それ以外の地域は実費請求です。
- NDA:初回相談前の締結が可能です。当社テンプレートの送付にも、貴社テンプレートへの対応にもできます。
見積もりを比較する際は、金額本体に加えて「税の内外」「着手金の割合」「交通費・実費の扱い」を同じ条件に揃えると、正確な比較ができます。
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費用を左右する4つの要因
同じ「Web3コンサル」でも、次の4要因によって必要な作業量が変わり、費用が変動します。
要因1: 法務・規制対応の範囲
トークンの発行・販売・流通や暗号資産性の検討が関わる場合、適用法令や当局ガイドラインの確認が必要になり、検討範囲が広がります。具体的な法的判断は弁護士等の有資格専門家が担います。当社の固定価格パッケージには法務意見書の作成は含まれず、必要な場合は弁護士など専門家への依頼が別途発生します。規制対応が重いテーマかどうかは、費用感の最初の分岐点です。
要因2: セキュリティ監査の要否
スマートコントラクトを本番運用する場合、セキュリティ監査会社による正式監査が別途必要になります。当社の発注前監査パッケージ(40万円)は、正式監査の前段階で設計上の欠陥を早期発見し、本格監査へ引き継ぐための位置付けであり、正式監査そのものの代替ではありません。監査の観点はスマートコントラクト監査の基礎で解説しています。
要因3: チェーン選定と技術要件
パブリックチェーンか、コンソーシアム型か、既存システムとの連携があるかによって、技術調査と設計の工数が変わります。チェーン選定の考え方はチェーン選定ガイドへ委譲します。
要因4: 成果物の粒度
「助言のみ」と「社内稟議に使える文書一式」では、同じテーマでも工数が数倍異なります。当社のPoC設計パッケージが構想ヒアリング(2時間×2回)に加えて技術選定レポート・PoC設計書・概算見積もり・社内稟議用エグゼクティブサマリーまでを含むのは、発注側が社内を動かすには文書が必要になるためです。見積もり時には「何が文書として残るか」を必ず確認します。
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費用を抑える進め方
Web3コンサルの費用を抑える方法は、値引き交渉ではなく、「小さいスコープで判断材料を作り、進む価値がある場合だけ次のフェーズへ進む」構造にすることです。具体的には次の3点です。
- 1最初の依頼を構想段階の固定スコープに絞ります。当社の場合、無料の30分相談で「そもそも相談すべきことは何か」の整理まで対応し、資料化が必要になった段階で有料パッケージに切り替えています。無料相談で足りる範囲と有料が必要な範囲の線引きは、料金ページ(/pricing)で公開しています。
- 2撤退基準を最初に決めます。PoC設計の段階でKPIと撤退基準を文書化しておくと、「成果の出ないまま追加費用を投じ続ける」状態を防げます。当社のPoC設計書に撤退基準を含めているのは、この理由によります。PoCの進め方や失敗の型はPoCの進め方・PoCの失敗パターンを参照してください。
- 3成果物を他社発注にも使える形式で受け取ります。引き継ぎ可能なドキュメントとして納品されていれば、フェーズごとに発注先を見直す選択肢を保てます。
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見積もり比較で確認する「7項目」
価格だけを並べても、成果物と責任範囲が違えば比較になりません。発注前に次の7項目を同じ形式で確認することを推奨します。表はそのままコピーして相見積もりの比較シートに転用できます。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 目的 | 調査、意思決定、設計、実装のどこまでか |
| 成果物 | 口頭助言か、稟議・RFP・引き継ぎに使える文書か |
| 対象外 | 法務意見書、正式監査、本番開発など何が含まれないか |
| 期間 | ヒアリング、レビュー、検収を含むか |
| 追加費用 | スコープ変更時の見積もりルール |
| 権利・引き継ぎ | 成果物を他社発注や社内利用に使えるか |
| 判断基準 | PoCのKPI・撤退基準・次フェーズ移行条件があるか |
この7項目を、価格記事の読み物で終わらせず、稟議・相見積もり・ベンダー選定に転用してください。金額の大小より、成果物と責任範囲を同じ形式で並べることが、正確な比較の前提になります。
よくあるご質問
月額顧問の契約形態はありませんか?
当社のWeb3コンサルティングは、月額固定の顧問契約ではなく、固定価格パッケージとフェーズ別の個別見積もりで提供しています。継続的な関与が必要な場合は、フェーズを区切った個別見積もりで設計します。契約形態は会社ごとに異なるため、比較の際は「月額に何が含まれるか」を成果物単位で確認する方法が有効です。
見積もりを取ったら想定より高額でした。どこを削れますか?
削る場所は金額ではなくスコープです。具体的には、(1)対象ユースケースを1つに絞る、(2)成果物を意思決定に必要な文書に限定する、(3)法務・監査など専門家が別途必要な項目を切り分けて後工程に回す、の3点で調整の余地を確認します。フェーズを分割し、最初のフェーズの結果を見てから次を判断する形にすると、初期の支出を抑えられます。
コンサル費用と開発費用は分けて予算化すべきですか?
分けることを推奨します。構想〜発注前段階のコンサルティング(当社の場合、固定価格パッケージが40万円〜80万円、カスタムの構想・要件定義が50万円〜200万円程度)と、PoC実装以降の開発(同200万円〜)では、金額の桁と社内承認のプロセスが異なるためです。先に構想フェーズだけを予算化し、その成果物(概算見積もり・撤退基準を含む)を根拠に開発予算を稟議へかける、という2段階が実務では進めやすい形です。
この記事の著者

飯田 友広
代表取締役
Netsujo株式会社 代表取締役。京都発のWeb3・AI実装スタートアップを2023年6月に創業。京都府ワーキンググループ「Chain UP KYOTO」参画(2026-03-10)、京都美術工芸大学での講義・龍谷大学でのセミナー実績、ITコミュニティ「みやこでIT」(connpassメンバー609名・イベント162回以上・2019年2月から運営)運営。NPO法人NEMTUS理事、BAR KRYPTO運営。ソーシャル企業認証「S認証」認証企業(2026年2月認証・2026年4月公表)。技術領域はWeb3/ブロックチェーン/DID/NFT/生成AI/コミュニティ運営。
プロフィールを見るこの記事が向いている方
Web3・ブロックチェーン活用の検討で、外部コンサルの予算を稟議にかけたい新規事業・経営企画の担当者
コンサル費用の内訳と契約形態の違いを、発注前に理解しておきたい事業責任者
見積もりを取る前に、費用が何で変動するかを把握したい担当者
— 壁打ち相談
読者のよくある相談
記事を読んだ後に「自分の状況だとどう判断すべきか」を整理するための壁打ち相談を受け付けています。下記のような相談例が当てはまる方は、お気軽にご連絡ください。
Q. うちの構想だと、固定価格パッケージと個別見積もりのどちらが向いていますか?
検討段階と社内承認の進め方を一緒に整理し、どのフェーズから始めるかを確認します。
Q. 見積もりが想定より高く、どこを削れるか判断できません。
スコープ・成果物・後工程に回せる項目を切り分け、初期支出を抑える形を一緒に検討します。
Q. コンサル費用と開発費用を、稟議でどう分けて説明すればよいですか?
構想フェーズと開発フェーズの2段階予算化の進め方を整理します。
上記いずれかが該当する場合、初回30分の壁打ち相談で論点整理に対応します。記事に書ききれない個別事情を踏まえた判断材料が必要な段階こそ、壁打ちが活きやすいフェーズです。
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